高尿酸血症
【高尿酸血症とは】
尿酸は、体内でプリン体が分解される過程で作られ、腎臓や腸から排泄されます。 健康診断でもよく測定される項目で、血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超える状態を「高尿酸血症」と呼びます。
日本では、約1,300万人が高尿酸血症と推定されており、非常に身近な病気です。
<高尿酸血症の原因>
尿酸値が高くなる原因は大きく2つに分けられます。
① 尿酸がつくられすぎる
- プリン体を多く含む食品の摂りすぎ
- アルコールの過剰摂取(特にビール)
- 肥満
- ストレス
- 遺伝的体質
② 尿酸が排泄されにくい
- 腎臓の働きが低下している
- 水分不足
- 利尿薬など一部の薬剤
- 体質的に尿酸を排泄しにくい
これらの要因が組み合わさることで、尿酸値が高くなり高尿酸血症を引き起こします。
<高尿酸血症の合併症>
高尿酸血症そのものには自覚症状がありません。 しかし、放置すると次のような病気を引き起こすリスクが高まります。
- 痛風
尿酸が関節に溜まり、突然の激しい痛みを伴う発作を起こします。
- 尿路結石
尿酸が結晶化し、腎臓や尿管に石ができることがあります。
- 腎障害
尿酸が腎臓に負担をかけ、慢性的な腎機能低下につながることがあります。
- 生活習慣病との関連
高血圧・脂質異常症・糖尿病などと合併しやすく、 これらは動脈硬化を進め、心血管疾患のリスクを高めます。 症状がなくても、放置しないことが大切です。
<高尿酸血症の治療>
治療は ①食事・運動療法 と ②薬物療法 の2つが柱になります。
① 食事・運動療法
まずは生活習慣の改善が基本です。 尿酸値を上げないためのポイントは次の通りです。
- 食事のポイント
- アルコールを控える(特にビール)
- プリン体の多い食品(肉類・レバーなど)を摂りすぎない
- 水分をしっかり摂る
- バランスの良い食事を心がける
- 運動
歩行・ジョギング・サイクリングなどの有酸素運動がおすすめです。 会話できる程度の強さが目安です。 ※激しすぎる運動は逆に尿酸値を上げることがあるため注意が必要です。
- 減量の効果
体重を減らすことで尿酸値が下がるだけでなく、 血糖値・血圧・脂質なども改善し、メタボリックシンドロームの改善につながります。
② 薬物療法
次のような場合は薬物療法が推奨されます。
- 尿酸値が9mg/dL以上
- 尿酸値が8mg/dL以上で、腎障害・高血圧・糖尿病・肥満などの合併症がある場合
- 痛風発作を経験したことがある場合
- 尿酸の生成を抑える薬
- 尿酸の排泄を促す薬
- 継続が大切
高尿酸血症は治りにくく、薬を中止すると尿酸値が再び上昇します。 長期間放置すると合併症のリスクが高まるため、継続的な治療が必要です。
- 痛風発作がある場合
まずは鎮痛剤で痛みを抑え、その後に尿酸値を下げる治療へ移行します。
《 院長からのメッセージ 》
高尿酸血症は「症状がないから大丈夫」と思われがちですが、 放置すると痛風や腎障害、心血管疾患などにつながることがあります。
生活習慣の改善は一人では難しいことも多いですが、 当院は患者さんの生活に寄り添いながら、無理なく続けられる方法を一緒に考えていきます。
尿酸値が高いと言われたら、どうぞお気軽にご相談ください。